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タクシーコラム

Taxi Column

タクシードライバーと配送ドライバーの違いとは、メリットとデメリットを比較

2024/11/25

    車を運転する仕事は同じでも、「タクシードライバー」と「配送ドライバー」では、仕事内容はもちろん収入や働き方などが全く異なります。それぞれの仕事内容やメリット・デメリットなどを……詳しくみてみましょう。

    なお本記事での「配送ドライバー」は2t・4tなど中・近距離のトラックを扱う人としています。

    配送ドライバーの仕事とは

    簡単に言えば、商品などを個人宅や法人などの企業、工場、店舗などへ届ける仕事です。扱う商材は洋服や書籍などの日用品、おしぼりや飲料、食料品から、電子部品や鉄ボルトなど普段なかなか目にしないモノまで多種多様です。

    また運ぶだけでなく、集荷や荷積み、荷降ろし、伝票作成などさまざまな業務を行い、さらに配送会社によっては顧客へ新たなサービスなどをセールスすることもあります。

    運転免許は何が必要?

    配送ドライバーは、扱うトラックの積載量によって必要な免許が異なります。普通自動車第一種運転免許では「最大積載量が2.0t未満で小型トラック(※1)」、準中型免許では「4.5t未満」、中型免許だと「6.5t未満で中型トラック」、大型自動車運転免許ならば「6.5t以上のトラック」を運転できます。

    普通自動車第一種運転免許で運転できる小型トラックであれば、配送自体はそれほど難しくないため、クルマの運転が好きな人なら、すぐに即戦力として活躍できるでしょう。

    ※1 2007年6月2日~2017年3月11日の道路交通法の改正前までに普通免許を取得している場合、「最大積載量:3.0t未満」の車両、2007年6月1日以前に取得している場合は「最大積載量:5.0t未満」の車両を運転できます。

    どのくらい稼げるの?

    公益社団法人全日本トラック協会が発表した「2022年度版 トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態(概要版抜粋)※2」には、4622社を対象とした賃金や労働時間のデータが掲載されています。

    それによると、賃金と賞与の合計(普通、準中型、中型、大型、けん引を含んだ1カ月の平均、令和4年度)は以下のとおりです。

    ・男性運転者平均:39万5300円(年間賞与の1カ月平均額を加算、平均勤続年数は15年3カ月)

    ・女性運転者平均:30万3300円(年間賞与の1カ月平均額を加算、平均勤続年数は4年5カ月)

    なお、この報酬(賃金と賞与の合計)は全国平均で算出されており、エリアによっては大きく異なるため注意が必要です。

    ※2 https://jta.or.jp/wp-content/themes/jta_theme/pdf/chinginjittai2022bassui.pdf

    配送ドライバーのメリット/デメリットとは

    ●メリット

    普通免許だけでできる仕事

    運転免許が必要になりますが、それ以外のスキルは基本的に問われません。2t未満の小型ドライバーであれば、普通自動車免許のみで仕事ができます。クルマの運転が好きな人にとって、ストレスを感じにくい仕事です。仕事に対するモチベーションも保ちやすいでしょう。

    人とそれほどコミュニケーションを行わなくていい

    ひとりで目的地まで運転をするのが基本的な仕事なので、面倒な人間関係で悩むことはありません。ひとりの時間が苦にならない人には最適な仕事といえるでしょう。とは言え、挨拶などの最低限のコミュニケーションは必要だったりします。

    未経験からでも簡単に仕事を覚えられる

    経験はほとんど問われません。ルーチンワークが中心なので、業務内容がそれほど難しくない点が大きいと思います。配送物の紛失、損壊には注意する必要がありますが、配送伝票などもデータ化されていることが多いため、慣れれば不安を感じることはありません。

    ニーズが安定している

    物流業界は社会を回す上で必要不可欠だと一般的に言われています。そのため、物流の担い手である配送ドライバーのニーズは高く、いつの時代でも必要とされる存在になっています。好不況に関係なく働ける仕事で、安定した収入を求める人にはおすすめです。

    ●デメリット

    配送時間に追われるプレッシャーがある

    配送ドライバーの仕事は、必ず商材の到着時間が設定されています。どの荷物を、どの順番で回れば、お客様が指定する時間までに配送できるか。スケジュールを自分で計画しつつも、その時の渋滞事情などにより、臨機応変に対応して、時間厳守を心がけないといけません。また、再配送が必要になることもあり、改めてスケジュール調整を求められる場合もあります。これらスケジュールの調整にプレッシャーを感じる人もいるでしょう。

    重い荷物を運ぶため、体力的な負担が大きい

    大量の荷物であればフォークリフトなどを使用しますが、少量の荷物や狭い場所での運搬、トラックの荷台からの積み下ろしなどは自らで行うことも少なくありません。そのため、体力的負担が大きな仕事だと言えるでしょう。

    狭い道路での積み下ろし、狭いスペースでの駐車に気を遣う

    配送先によっては駐車場がなく、車がすれ違えないほどの狭い道路での荷物の積み下ろしや店舗への商品運搬が必要な場合があります。駐禁のリスクにならないように、細やかな気配りが必要になってきます。

    配送ドライバーに向いている人

    長時間の運転が苦にならないクルマの運転が好きな人。タクシードライバーのような、接客サービスも少ないため、一人の時間を楽しめる人なども向いているでしょう。重たい荷物の積み下ろしもあるため、ある程度の体力も求められます。また、大切な荷物を安全かつ確実に届ける責任感の強さ、荷物を丁寧に扱える几帳面さ、自分で配送スケジュールを管理できる高い自己管理能力などがあれば適職と言えるでしょう。

    タクシードライバーの仕事とは

    タクシードライバーの仕事は、お客様を目的地まで安全にお送りすることです。またサービス業としての側面もあり、お客様の車の乗り降りや荷物の出し入れのサポート、目的地までの道中での必要に応じてコミュニケーションも大切な業務になります。

    その他には車両点検、車内外の清掃など、「お客様を送迎する以外」にもさまざまな仕事があります。

    営業スタイルは

    タクシードライバーの営業スタイルはさまざまです。ここでは4つの主なスタイルを紹介します。

    つけ待ち(駅や病院などで待機)

    駅やタクシー会社専用乗り場のなどでお客様をお乗せすることを「つけ待ち」といいます。このスタイルは、ターミナル駅や人通りの多いタクシー乗り場で待機していると、確実にお客様をお乗せすることができます。ただし、自社の専用乗り場であればいいのですが、駅や病院、商業施設だと他社のタクシーも多く、長時間の待機を余儀なくされることも少なくありません。より収入を得たいなら、お客様の多い時期(雨の日や終電後など)を狙うなど戦略的に利用するのがいいでしょう。

    流し営業

    道路を走りながらお客様を探す営業方法です。流し営業をうまく活用するためには、漫然と走るのではなく、タクシーを探している「お客様が多そうな場所」を事前にリサーチしておくといいでしょう。なお、主要道路などでタクシーを止めるお客様が少ないため、「流し営業」を行っていないエリアもあります。

    無線配車

    電話予約により配車を依頼されたお客様の元へ、営業所から指示のあったタクシーが迎えに行くスタイルのことです。タクシー会社はお客様からの配車依頼を一括して受けており、その情報をお客様の近くを走るタクシードライバーに無線で伝えます。無線配車を利用されるお客様はリピーターの方も多いです。

    配車アプリ

    『GO』などの配車アプリを活用して、指定の場所までタクシードライバーが迎えにいく営業スタイルです。日常的に配車アプリを使っている人は、複数のアプリを使いこなしていることがよくあります。タクシードライバーにとっては無線配車以外に、配車アプリも活用できれば、お客様を乗務させる確率が従来以上に高まり、稼ぐチャンスも増えてきます。

    勤務スタイル

    大きく分けると「日勤」「隔日」の2つがあり、さらに日勤には早番・遅番があります。早番は朝から夕方、遅番(夜勤)は夕方から夜中(午前2時間前後)までの乗務です。

    隔日勤務は1日おきに乗務する働き方で、勤務時間はタクシー会社や営業所により異なりますが、だいたい「朝7時から翌日1〜2時」「朝8時から翌日3〜4時」「昼1時から翌日の朝8〜9時」の3タイプに分かれます。

    仮眠や休憩時間を合わせて1日16〜20時間の勤務で、明番はお休みです。隔日勤務では出勤日の「出番」と出勤の翌日の「明番」を2回繰り返した後、「公休」として丸1日休みが取れます。このローテーションで働きます。この中で、最も稼ぎやすいのは「遅番(夜勤)」もしくは「隔日勤務」です。夜22時から深夜料金(通常料金の20%)が適用され、電車などの公共機関も動いていないため、長距離のお客様が比較的多くなるからです。

    またこの他にも、タクシー会社によっては、勤務日数を抑えてシフトで働く「定時制」という働き方もあります。この働き方だと働く日数に一定の制限があるため、育児や介護など家庭に事情がある方などは、仕事とプライベートを両立しやすいです

    運転免許は何が必要?

    タクシーやハイヤー、バスなど「旅客運送業」に従事するには第二種運転免許の取得が必要不可欠です。お客様に運賃をいただいて輸送するのに必要な免許になります。第二種免許の学科試験では普通免許の試験と同じく、学科試験と技能試験の2科目で採点されますが、一種免許で習ったことに加えて旅客自動車の運転に関する知識を問われ、応用問題が多いのが特徴です。

    技能試験では、プロドライバーの資格である第二種免許のほうが「合格ラインが高め」に設定されており、厳しく採点されます。また試験合格後は、「応急救護処置講習」「旅客者講習」の2つの講習を受ける必要があります。人の命を預かる仕事には欠かせない知識と技能を習得することが求められるのです。

    以前は、東京都、神奈川県、大阪府のような都市圏でタクシードライバーになる場合、地理試験が合わせて行われていました。しかし2024年2月29日付で国土交通省が廃止を決定し、他のエリアと同様に都市圏も、第二種免許のみでタクシードライバーになることができるようになりました。この制度の変更によって、都市圏でも県外出身者が働きやすくなりました。

    なお未経験者がタクシードライバーを目指す場合、ほとんどのタクシー会社では第二種免許取得費用を会社が全額負担する支援制度を設けています。

    第二種免許は、学科19時間、技能21時間で取得が可能です。通常であれば20日ほどかかりますが、合宿免許だと最短8日間で取得できます。なお、免許取得のために自動車教習所に通っている期間も、日給を支給する会社がほとんどですので、その時期は免許取得に専念できます。

    どのくらい稼げるの?(給与の仕組み)

    タクシードライバーの正社員の平均年収は約418万円です。月給で換算すると33万円程度が相場のようで、給料分布を見てみるとボリュームが多いのは400〜450万円の水準で、平均年収の418万円もこのゾーンに含まれています。そして給与形態は大きく分けると「固定給+歩合」「完全歩合制」の2パターンとなります。

    http://www.taxi-japan.or.jp/pdf/toukei_chousa/tinginR5.pdf

    固定給+歩合給

    一般的な会社や団体で勤務するビジネスパーソンと同様に固定給が定められた給与体系です。この体系では、ある程度の目標を達成したら歩合給が加算されます。一定の給与が保証されるため、お客様を獲得するのが苦手なタクシードライバーにはおすすめです。ただし、完全歩合制と比べると歩合給の割合が低いため、収入をもっと上げたいという人には物足りない給与体系かもしれません。

    完全歩合制

    個人で売り上げた数字に応じて、給与が支給される給与体系です。自身の頑張りで、稼いだ分だけ、収入に反映されるので、モチベーション高く取り組めます。

    このようにタクシー会社によってさまざまな給与体系があるので、自分の働きたいスタイル・条件等に合う環境を見つけてください。

    タクシードライバーのメリット/デメリット

    ●メリット

    未経験から始めやすい

    普通自動車の運転免許があれば歓迎している会社が多くあります。そこからスタートして、第二種免許を取得して、従来のタクシーだけでなくハイヤーや観光タクシー、病院送迎ドライバーなど自身のスキルや経験を活かして活躍できるフィールドを選べるのも魅力です。

    完全歩合制は頑張った分だけ収入アップ

    お客様を「乗せれば乗せるだけ」給料が上がるシステムとなっています。自分の体力との相談ですが、がっつり稼ぎたいという人には最適な仕事の一つといえるでしょう。

    自分に合った働き方ができる

    早番・遅番勤務や隔日勤務、短時間勤務など柔軟な働き方が可能です。子育てや介護と両立しながら働くこともできるため、充実したワークライフバランスを実現できます。また、自分の好きなタイミングで休憩も取れ、自分のペースで働くことも可能です。

    高齢者でも活躍できる

    一部の仕事を除き、一般的には60代以上になると平均年収が落ち込むのが日本企業の賃金体系の特徴です。その点、タクシードライバーは高齢者になっても平均賃金以上に稼ぐことが可能です。またタクシードライバーは自分で仕事量を調整できるため、年金を減額されずに働けるのも特徴です。

    女性が活躍できる

    妊婦応援タクシー、介護支援タクシーなどお客様に特化したタクシーサービスが増え、女性のタクシードライバーへのニーズが高まっています。女性ならではの優しさや気配りが求められる場面も多く、活躍の場が広がっています。「女性ドライバー応援企業」認定制度という、女性運転手が働きやすい企業を認定する国の制度が設けられているのも追い風となっています。なお、平和交通も国土交通省より、この「女性ドライバー応援企業」に認定されています。

    面倒な人間関係がない

    タクシードライバーは個人ワークが基本です。社内の人間関係、例えば。一般的な会社員のように、上司や部下などに気を遣う必要がなく、面倒な人間関係で悩むこともありません。人間関係に関してはノンストレスで働けるのも魅力の一つといえるでしょう。

    ●デメリット

    道を覚えるのが大変

    住み慣れない土地でタクシードライバーになった場合、道を覚えるのが大変です。最近は、カーナビやスマホの地図アプリが充実しているので入力すれば対応は可能です。しかし機器ばかりに頼っていては一向に道を覚えないため、最初は、お客様に目的地までの道を教わりながら運転することも大切です。お客様とのコミュニケーションのとり方が学べますし、いつしか点(場所)が線(道)でつながり、エリア全体の地図が頭の中に自然と浮かんでくるようになります。

    生活リズムに慣れない

    タクシードライバーは、勤務時間の大半を車内で過ごします。特に拘束時間が長いと言われている「隔日勤務」の場合2日分の仕事をまとめて働きます。そのため次の日は明番で休みとなりますが、朝の5〜6時の終わりだと、帰宅後はそこから就寝するため、その勤務スタイル(生活リズム)に慣れるには時間がかかるかもしれません。

    健康管理が難しい

    基本的に座りっぱなしの仕事です。そのため、意識して身体を動かすなど、健康管理を心がける必要があります。ベテランのタクシードライバーさんの中には、休日にはジムや会社の野球部やボウリング部に参加したり、散歩やジョギングを積極的に行ったりして運動を心がけて、汗を流しているようです。

    タクシードライバーに向いている人

    まずは「接客が好きな」人です。タクシードライバーは人と話す機会が多い仕事。お客様を目的地に運ぶだけでなく、いかに快適に乗車してもらうかも大切になってきます。コミュニケーション力が活かせる仕事です。

    2つ目は「運転が好きな」人です。車の運転が主な業務ですから、運転が好きな人には向いているでしょう。車に乗っていることが苦にならない、何時間でも運転できるという人には適職です。

    3つ目は「分析力がある」人です。「どこに行けば、お客様をお乗せすることができるか」「最短で目的地まで行くルートはどれか」など、自身で分析しながら、戦略を立てられる人は、効率よく稼ぐことができるので、収入アップも可能です。

    最後は「自己管理ができる」人です。自分の裁量で仕事ができるので、サボろうと思えば、いつまでもサボれます。その誘惑を自分で制御しながら乗務することで、安定的に稼げるタクシードライバーになれるでしょう。

    まとめ

    今回は配送ドライバーとタクシードライバーの仕事内容や年収の違い、それぞれのメリット・デメリットを比較しました。どちらも未経験からスタートできますが、やるべき仕事や、必要とされる素養や能力は異なってきます。長く勤めるためにも、自分に合った職種を選ぶようにしましょう。また会社によっても、給与や待遇、求められる働き方が異なってきますので、会社選びも大事な要素になってきます。自分に合った仕事選びの参考にしてみてください!

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    タクシードライバーに興味のある方は、一度詳細な仕事内容や収入などを聞いてみてはいかがでしょうか。平和交通では、面接以外に「個別説明会」も行っています。話だけでも聞いてみたいという方でも大歓迎です。ぜひ一度ご相談ください。

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