タクシードライバーになるために必要な免許や資格、スキルとは?試験内容や費用などもご紹介
2024/11/06

近年、少子高齢化やインバウンド需要の影響により、タクシーの需要が高まっています。そのため、多くのタクシー会社がドライバーを募集している状況です。ところで、タクシードライバーになるためには、どのような免許や資格が必要なのでしょうか。ここでは、タクシードライバーになるために必要な免許や資格について、試験内容や費用なども掘り下げて解説します。
タクシードライバーになるために必要な資格

タクシードライバーになるためには、二種免許が必要です。ここでは、二種免許の概要や種類、取得方法などについてご紹介します。
二種免許の概要と種類
二種免許とは、タクシーやバスなどの旅客運送を行うために必要な免許です。乗客を安全かつ快適に目的地まで運ぶための技術と知識が求められます。二種免許の種類は以下の5種類です。
・普通二種免許:一般的な乗用車を使用するタクシーやハイヤーの運転に必要です。これにより、都市部や観光地でのタクシー運転が可能になります。
・中型二種免許:中型バスや中型トラックを使用する場合に必要です。観光バスや送迎バスなど、中規模の旅客運送に適しています。
・大型二種免許:大型バスや大型トラックを運転するための免許です。長距離バスや観光バスなど、大規模な旅客運送に対応します。
・大型特殊二種免許:特殊な大型車両を運転するための免許です。特定の業務やイベントで使用される特殊車両に対応します。
・牽引二種免許:トレーラーなどの牽引車両を運転するための免許です。大型の荷物や設備を運搬する際に必要です。
二種免許の取得方法
二種免許を取得するためには、まず第一種免許を取得していることが前提条件です。また、3年以上の運転経験が求められます。具体的な取得方法は、以下のとおりです。
・学科教習:交通法規や安全運転に関する知識を学ぶ教習です。道路標識や交通ルール、緊急時の対応方法などを学びます。
・技能教習:実際の運転技術を習得する教習です。教習所内でのシミュレーションや実際の路上での運転練習が行われます。
・学科試験:教習所で学んだ内容を基にした筆記試験です。交通法規や安全運転に関する問題が出題されます。
・技能試験:実際の運転技術を評価する試験です。教習所内でのコース走行と路上走行の2つのパートに分かれています。
学科試験の内容
学科試験では、交通法規や安全運転に関する問題が出題されます。試験はマークシート方式で、100点満点中90点以上で合格です。問題は、道路標識や交通ルール、緊急時の対応方法など、実際の運転に必要な知識を問う内容となっています。
技能試験の内容
技能試験は、教習所内でのコース走行と路上走行の2つのパートに分かれています。コース走行では、狭い道や急カーブ、駐車などの技術が評価されます。路上走行では、実際の交通状況下での運転技術が試されます。各パートで90点以上を取得する必要があります。
二種免許取得に必要な講習
二種免許を取得する前には、いくつかの特別講習を受ける必要があります。これらの講習は、緊急時の対応や安全運転の知識を深めるために重要です。主な講習内容は、以下の2つです。
・応急処置講習:事故や急病時の対応方法を学ぶ講習。例えば、心肺蘇生法や止血法、骨折時の応急処置などを学びます。緊急時に乗客の安全を確保するための基本的なスキルを身につけることが可能です。
・旅客車講習:乗客の安全と快適さを確保するための技術と知識を習得する講習です。具体的には、乗客の乗降時のサポート方法や、車内での安全確保、緊急時の避難誘導などが含まれます。プロフェッショナルな運転手としてのスキルを高めるために不可欠です。
これらの講習を受けることで、二種免許取得後に安全かつ快適な旅客運送を行うための準備が整います。講習は通常、教習所や指定の講習機関で行われ、受講後に修了証が発行されます。二種免許の申請に必要です。
取得に必要な費用
二種免許の取得には、教習所に通う場合で約20万円から30万円、合宿免許の場合で約25万円から35万円の費用が必要です。費用には、学科教習や技能教習、試験料、講習料などが含まれます。また、教習所によっては割引や分割払いのオプションも準備されているため、自身の都合に応じて使い分けましょう。タクシー会社によっては費用を負担してくれるところもあります。
合格率
二種免許の合格率は約35%から40%といわれています。特に技能試験の合格率は低く、10%から20%程度です。実際の運転技術が厳しく評価されるので、合格するためには、十分な練習と準備が求められます。
その他試験

二種免許取得の他に、タクシードライバーとして働くためには『タクシー事業に係る法令、安全及び接遇に関する試験』の合格が必要となります。試験会場は、各県のタクシーセンターとなります。なお、以前にあった「地理試験(都市部で働く場合)」は令和6年2月29日に廃止になりました。
試験内容
タクシー事業に係る法令、安全及び接遇に関する試験の問題形式は筆記試験となっており、試験内容は三項目に分かれ、「法令」「安全」「接遇」の知識を問うものが出題されます。45問出題され、36問以上(正答率80%)で合格です。
取得期間や取得費用
タクシーセンターでの講習も含め、4日間での合格が可能です。
試験手数料が3,400円かかりますが、費用はタクシー会社が負担してくれるケースが多いです。
タクシードライバーに求められるスキル

良質なタクシードライバーになるためには、二種免許に合格するだけでは不十分です。ここでは、タクシードライバーに求められるスキルをご紹介します。
優れた運転技術
タクシードライバーにとって、優れた運転技術は不可欠です。安全かつスムーズな運転が求められ、乗客を安心して目的地まで運ぶ責任があります。
例えば交通ルールの遵守や、急ブレーキや急発進を避ける運転技術が重要です。また、悪天候や交通渋滞などの状況にも柔軟に対応できるスキルも、乗客の信頼を得るために欠かせません。さらに、車両のメンテナンスや燃費の管理も重要な要素であり、これらを適切に行うことで、長期間にわたり高品質なサービスを提供することが可能です。
高いコミュニケーション能力
タクシードライバーは、乗客との円滑にコミュニケーションを取るスキルも求められます。礼儀正しい態度や適切な挨拶、丁寧な言葉遣いが基本です。乗客の要望や質問に対して迅速かつ的確に対応することで、快適なサービスを提供できます。
また、観光客や外国人乗客に対しても、親切で分かりやすい説明ができるとよいでしょう。乗客の気分や状況に応じて適切な会話を選び、リラックスした雰囲気を作り出すことも重要です。乗客の満足度が増し、リピーターとなる可能性が高まるでしょう。
地域情報に関する豊富な知識
タクシードライバーは、地域の道路やランドマークに関する豊富な知識が求められます。最適なルートを選択し、効率的に目的地に到達するためには、地理的な理解が不可欠です。
さらに地元の観光スポットや飲食店、イベント情報などを把握していると、乗客に有益な情報を提供でき、サービスの質が向上します。例えば、観光客に対してはおすすめの観光ルートを提案したり、地元の美味しいレストランを紹介したりすることが可能です。
また、緊急時には最寄りの病院や警察署へ迅速に案内できます。こうした知識は、乗客にとって大変価値のあるものであり、タクシードライバーとしての信頼性を高める要素といえるでしょう。
まとめ
タクシードライバーになるためには、二種免許が必要です。普通二種免許、中型二種免許、大型二種免許などがあり、取得には第一種免許と3年以上の運転経験が前提となります。学科教習や技能教習、試験を経て取得します。費用は約20万~35万円で、合格率は約35%~40%です。
さらに、タクシードライバーには優れた運転技術、高いコミュニケーション能力、地域情報に関する豊富な知識も必要です。これらのスキルを持つことで、安全かつ快適なサービスを提供できるでしょう。
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